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先見日記

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2008 Jul 4
渡辺保史
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サミット目前
札幌にて

 数日前から札幌市内は完全な厳戒態勢です。主要駅の構内や幹線道路の四つ辻ごとに警察官が配置され、警備車両が列をなして走行し、上空にはヘリコプターがひっきりなし。否が応でもG8サミットの開幕が目前に迫っていることを肌身で感じさせられます。

 とはいえ、多くの札幌市民、北海道民にとっては、世界から首脳陣が洞爺湖に結集しようとも、それほど生活に影響はおよばないだろうと僕は思っています。既存メディアは道内の「盛り上がり」を何とか紙面や番組にしようと必死ですが、サミットの主要議題に掲げられた地球環境問題への関心の高まりさえも、テレビや新聞では妙に浮き足立っている感じが否めません。

 既存メディアは、国際外交の大舞台であるサミットばかりをクローズアップしていますが、その反面、世界各地から集まるNGOのメンバーや市民ジャーナリストたち、研究者たちの活動や議論に関しては、いたって冷淡だといっていいでしょう。たとえば、北大を含む札幌市内3ヶ所には、国内外から集まった市民メディア関係者のためのプレスセンターが設置され、私の同僚や受講生もそこのボランティアスタッフとして関わっています。すでにこれまで150人を超える市民ジャーナリストがプレスセンターに利用登録し、ウェブサイトによる情報発信やラジオ放送、動画中継などが本格化しています。詳しくは、OurPlanet-TVJanJanNewsなどをご覧ください。

 G8に関連して市民主体で行われるシンポジウム、ワークショップ、その他イベントは、札幌市内だけでも70以上にのぼります。大文字の政治討議でなく、人々の生活や文化に根ざした国際的な知恵の交換や融合がなされるまたとない機会であり、市民メディアはそれら小さな対話や交流の一つひとつをすくい取り、北海道から世界へと情報を還流させていく、重要な役目を担っているといえます。

 しかし、市民メディアセンターに関わっている同僚の研究員によると、外国人ジャーナリストが入国の際に、空港で長時間足止めを食らったり拘束されたりするなどの事態が起きているようです(詳しくはこちら)。そのことは、国内の既存メディアではほとんど報じられてはいません。市民メディアセンター開所の際、既存メディア向けに行った記者会見でも、市民ジャーナリストをまるでテロリストと同一視するかのような質問が出たりもした、とのことです。

 既存メディアは所詮そんなものだ、と思いたくありませんが、今回のサミットを機にメディアのあり方も大きく問い直されてほしい。そんなふうに思っています。

End

















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